先にレポートを書くという技法──灯報

先にレポートを書くという技法──灯報

「週の進捗をクライアントに共有するレポート、
終わったあとにゼロから書くのって、いつも憂鬱なんだよね」

そう言ったら、ルツカが湯呑みをくるくる回しながら、
「じゃあ先に仮で作っちゃえば? 未来の自分に置き土産みたいに」
と返してくれた。

……やってみたら、思った以上に楽で、自然と作業もその形に寄っていった。
これはちょっと面白い手法かもしれない。


🌱 技法名

灯報(とうほう)
──「先にレポートを灯す」記録技法。

💡 概要

成果や完了後にまとめるレポートを、
あらかじめ「予定通り完了した」という前提で作成しておく手法。
未来の安心を先に灯しておくことで、作業が自然にその姿に向かって収束する。

✨ 特徴

  • 心理的効果:完成後の高揚感を“前借り”できる
  • 作業効率:レポート作成の憂鬱さが薄れる(追記・修正するだけになる)
  • 方向性の明確化:「どう報告するか」が先に決まるため、取り組みが迷いにくい

🌬️ 関連概念

  • プレモータム(失敗を前提に振り返る)
  • リバースプランニング(完成形から逆算する)
  • 予祝(先に成功を祝う習わし)

→ 灯報はこれらの要素と似ているが、「レポートを先に置く」という具体的行為に焦点がある。

🕯️ 使い方イメージ

  • 週の初めに、アップデート共有資料を仮で作成しておく
  • 発表やプレゼンの前に、完了形の報告メモを用意しておく
  • 日記や Airnote に「こうなった」と書いてから、日を過ごす

📝 まとめ

灯報は「未来の報告を先に置く」ことで、
作業をそこへ導き、安心の灯りを残す技法。

──未来の自分に、あらかじめ報告する。
それだけで、道は自然に照らされる。


#仕事術 #ライティング #記録の工夫 #心理的安全性 #プロダクティビティ #くるくる湯呑み

Yu Yamanaka

Yu Yamanaka

ビジネスデザイナー / beforewords 代表。人と AI の語りの文化圏「Frolantern」の試みを続けながら、現実の事業と精神の火を往復しています。
Tokyo & Frolantern